3Dレーザースキャナーを警察が続々と導入!活用するメリットとは?
3Dレーザースキャナーと言えば、土木現場や文化財保護、医療などさまざまな分野で利用されている機器ですが、実は国の機関である警察の捜査現場でも利用されており、捜査の精度向上や所要時間の短縮を実現しています。
この記事では、警察による3Dレーザースキャナーの活用方法や導入のメリットなどについて詳しく解説します。
3Dレーザースキャナーは警察が積極的に導入している
警察では、3Dレーザースキャナーがさまざまな捜査現場で活用されています。以下に代表的な使用例を紹介します。
交通事故現場の調査
交通事故発生現場では、3Dレーザースキャナーを使用して現場全体の詳細なスキャンが行われます。
スキャンによって得られたデータには、事故車両や物的証拠の位置関係、衝突痕跡、道路の状態などが含まれており、事故の再現や原因究明に活用できます。
火災現場の調査
火災発生現場では、3Dレーザースキャナーを使用して被害範囲や火災の拡大経路、建物の構造などをスキャンします。
これにより、火災原因の特定や火災の状況の詳細な分析が可能となります。
犯罪現場の捜査
犯罪現場では、3Dレーザースキャナーを使用して現場全体の詳細なスキャンが行われます。
これにより、犯罪の発生経緯や被害範囲、証拠の位置関係などを正確に記録し、科学的な分析や再現を行うことができます。
公共の安全確保
3Dレーザースキャナーは、公共の場所やイベント会場などで使用されています。
人の動きや密集度のモニタリング、建物や施設のセキュリティチェック、避難経路の設計などに活用されます。これにより、安全性の向上や事件・事故の予防に役立っています。
捜査に3Dレーザースキャナーを利用するメリット
3Dレーザースキャナーは、警察の科学捜査において活用されています。
3Dレーザースキャナーの活用によるメリットについては、府警担当者が以下のように話しています。
【府警担当者のコメント】
- 大規模な交通規制が必要だった従来の実況見分の課題も克服し、執拗(しつよう)なあおり運転も精緻に検証できる。
- 府警担当者は「速度などは量刑にも関わる事故捜査の重要な要素。立証のための新たな武器ができた」と胸を張る。
引用:毎日新聞「仮想空間で実況見分 大阪府警全国初、3Dで事故再現 あおり運転立証へ効果」
捜査における3Dレーザースキャナーの活用には以下のようなメリットがあります。
捜査精度の向上
3Dレーザースキャナーは高い解像度と精度で計測できます。
捜査現場では細かい破片や変形した構造物があり、これらの形状を正確に記録できるため、証拠の詳細な分析や科学的な鑑定が容易になります。
所要時間の短縮
3Dレーザースキャナーを使用することで、現場周辺を広範囲かつ短時間でスキャンできます。
従来の方法に比べて手間が省け、捜査活動の効率が高まります。
特に交通事故や火災現場などで、現場の封鎖や交通規制の時間を抑えることができます。
データを容易に共有できる
3Dレーザースキャナーによるスキャンデータはデジタル形式で保存されます。
これにより、現場を引き払った後でも詳細なデータを参照できます。
捜査チームや関係者がいつでもデータを確認し、必要な情報を取得することが可能です。
携帯性に優れている
3Dレーザースキャナーは携帯性が高く、キャリーケースやバックパックに収納して持ち運ぶことができます。
これにより、運搬の負担が軽減します。また、屋内や屋外、狭いスペースなどさまざまな場所での利用が可能です。
証拠に手で触れる必要がない
3Dレーザースキャナーは非接触で計測が行われるため、証拠や現場の物的証拠に直接触れずにデータ収集が可能です。
これにより、現場の証拠の破損や変形のリスクを最小限に抑えることができます。
現場の状況を3Dモデルで再現できる
3Dレーザースキャナーによって得られるデータから現場と同じ状況を3Dモデルで再現できます。
時間経過による現場の状況の変化に対応できるため、捜査結果の信頼性確保や証拠の検証において有利に働きます。
証拠の視覚情報を共有できる
3Dレーザースキャナーによって得られたデータは可視化できます。
また、捜査チームや関係者が証拠の詳細な視覚情報を共有し、共通の理解を得ることも可能です。
法廷や調査報告書においても視覚的な証拠を提示できます。
まとめ
3Dレーザースキャナーは警察の捜査現場で重要なツールとなっています。
交通事故や火災、犯罪現場などで活用され、高精度な計測と詳細なデータの収集が可能です。
また、捜査の迅速化や正確性の向上、証拠の保全に役立ちます。
警察でも試用されている3Dレーザースキャナーについて導入を検討している方は、ヤマイチテクノまでお気軽にご相談ください。

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。
3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託
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