【建築・土木編】点群データによるICT推進のポイントとは?活用のメリットも解説

【ヤマイチテクノ】大阪・東京・名古屋

  • 3D

2023/02/09

【建築・土木編】点群データによるICT推進のポイントとは?活用のメリットも解説

「ICT」は「コンピューター技術の活用」を意味しています。
コンピューター技術を活用することで業務効率化や人件費の削減などが可能なため、ICTの推進を検討している方は多いのではないでしょうか。

建築・土木業界では、かねてよりICTの活用に遅れが出ているとの声がありましたが、近年は3Dレーザースキャナーによる点群データの活用が進められています。
今回は、建築・土木業界における点群データの活用によるICT推進のポイントやメリットなどについて詳しく解説します。

そもそもICTとは

「ICT」とは、ITの中でもコンピューター技術を活用することを指し、さまざまな業界で推進されています。
建築・土木業界でもICT化が進み、実際に業務効率化や生産性の向上、人件費の削減といったメリットを実現しています。

このように建築・土木業界でICT推進が進められているのには、国土交通省が「i-Construction」に取り組んでいることが関係しているのでしょう。
i-Constructionとは、建築現場にICTを導入することで生産性向上を目指す取り組みのことです。

国土交通省はこの取り組みによって、施工時期の平準化の実現と生産性の向上、繁忙期・閑散期の差が小さくなることを促し、安定した公共事業の発注を目指しています。

点群データとは

ICT化において活用したいのが点群データです。点群データとは、x・y・zの座標を持つ点の集合体であり、物体の奥行きや高さといった構造を表現するデータのことです。
用途に応じて適切な形式に変換し、物体の構造データとして保管したり3Dプリンターで出力したりします。

点群データは3Dレーザースキャナーで取得する

3Dレーザースキャナーを物体に照射することで、「点群データ」を取得できます。
レーザーは1つの方向にのみ照射するため、角度を変えて複数回照射する必要があります。
これらの点群データを専用ソフトで組み合わせたり加工したりすることで、1つの物体における完全な点群データを作成できるのです。

なお、3Dレーザースキャナーには地上に設置するもの、人が背負って運ぶもの、空から撮影するものなどがあり、対象物の性質やサイズ、設置場所などに応じて使い分けます。

点群データを建築・土木業界で活用するメリット

点群データを建築・土木業界で活用し、ICTを推進することには次のようなメリットがあります。

現場・規格などの確認の効率化

現場・規格などの確認を手作業で行う場合、担当範囲によっては担当者に大きな負担がかかります。
書類作成のような利益に直接つながらない業務に多大な時間を要することは避けたいところでしょう。

点群データを活用すれば数値データで記録が可能なため、業務効率化および確認精度の向上につながります。
また、現場を3Dデータ化することで、リスクの把握やICT建機の自動制御にも役立ちます。

測量の業務効率化

従来の測量は手作業で行うことで多大な時間を要していました。

3Dレーザースキャナーを使用すると、短時間で点群データを取得できます。

また、川の地形のように、水量の関係から特定の時期でなければ測量が難しい場所でも、3Dレーザースキャナーであればいつでも点群データの取得が可能です。

検査の円滑化

点群データから作成した3次元データを工事完成図書に組み込む場合、現場確認の省略が可能です。

検査の円滑化により業務効率や生産性が向上します。

人件費の削減

3次元データをICT建機に取り込むことで自動制御で作業を行えたりオペレーターの人数を削減したりできます。

そのため、点群データの活用は人件費の削減につながります。

作業計画ミスのリスクを軽減できる

2Dの図面よりも3次元の図面の方が現場を把握しやすいため、重機と道幅の計算ミスによって作業計画の修正が発生するリスクを軽減できます。

測量の安全性の向上

足場が崩れやすかったり高所であったりと危険性が高い場所を測量するケースがあります。

3Dレーザースキャナーはある程度の距離からレーザーを照射し、離れた場所の点群データを取得できるため、測量の安全性が向上します。

建築・土木業界は作業の性質上、労災が起こりやすいため、3Dレーザースキャナーを活用して従業員の安全を守りたいところでしょう。

まとめ

建築・土木業界における点群データの活用には、業務効率・生産性の向上、リスク軽減などのメリットがあります。

ICTを推進するうえでは、専門知識やノウハウが必要なため、導入を悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

ヤマイチテクノでは、3Dレーザースキャナーの選び方や使用方法、建築・土木業界における活用法などまで詳しくアドバイスしておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
ヤマイチテクノは幅広い「3D技術」でお客様のご要望を叶えるお手伝いをいたします。