寸法測定・寸法検査とは?目的・3Dスキャナーを使うメリット

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2024/01/15

寸法測定・寸法検査とは?目的・3Dスキャナーを使うメリット


 
寸法測定・寸法検査は、製造業や設計分野において欠かせないものです。製品や部品の寸法や形状を正確に計測し、規格に適合しているかどうかを確認します。
近年では3Dスキャナーが広く利用されており、従来の手法に比べて迅速かつ高精度なデータの取得が可能となっています。
 
本記事では、寸法測定・検査の目的と、3Dスキャナーを利用する主なメリットについて詳しく解説します。

寸法測定・寸法検査とは

寸法測定、または寸法検査は、製造された製品が設計通りであり、品質基準に合致しているかどうかを確認するための手段です。
 
例えば、自動車のエンジン部品を考えてみましょう。エンジンのピストンサイズやクランクシャフトの寸法が厳密な仕様に合致していることは、エンジンの正確な動作や性能に直結します。
このような部品の製造において、寸法測定・検査は欠かせないステップとなります。
 
検査を行い、寸法が規定外だった場合、その製品は不良品と見なされ、製造ラインから除外されます。
これにより、市場に出回る製品は高品質で標準仕様に合致したものとなります。
 
ただし、製品数が多い場合、すべての製品を「全数検査」するのは効率的ではありません。
このような場合、仕様に基づいてロットの一部を指定された方式で抜き取り、それを対象に検査を行う「抜き取り検査」が一般的に行われます。

寸法測定・寸法検査の目的

製品の寸法精度を確認することで、製造プロセスの改善が可能です。
例えば、機械部品の加工時に寸法の乖離が発生した場合、これは製造プロセスにおける問題を示唆しています。
検査結果を製造部門にフィードバックし、加工や組立の仕組みを見直すことで、不良品の数を減らし、より効率的で品質の高い製品を生産できるようになります。
 
また、製品が仕様書通りに作られていることを保証するためにも行われます。
これにより、製品は正しく機能し、消費者は安心して製品を購入できます。
例えば、自動車のエンジン部品において、ピストンの寸法が正確であることはエンジンの性能や信頼性に直結します。
正確な寸法に基づいて製品が製造されることで、最終製品が高品質かつ規格に適合していることが確認され、消費者の期待に応えることができます。

寸法測定には3Dスキャナーがおすすめ

3Dスキャナーは、測定対象物に直接接触せずに寸法測定を行うための装置です。
レーザー光を照射し、対象物から反射した光の時間差や照射角度を解析することで、対象物の形状を捉え、3Dデータを取得します。
この非接触の原理により、対象物の表面を傷つけずに高精度な測定が可能です。
 
3Dスキャナーの非接触性は、測定対象物に物理的なダメージを与えずに寸法測定を行える利点があります。
特に、デリケートな素材や高精度が求められる分野での使用が適しています。
また、形状が複雑な対象物や曲面にも効果的に適用できます。
 
3Dスキャナーは対象物と離れた位置からの測定が可能です。
この特性により、建造物や大型構造物など、寸法測定が遠隔から行われる場面で効果的に利用されます。

寸法測定における3Dスキャナーのデメリット

3Dスキャナーは高度な技術を使用しており、専門的な機能が要求されるため、一般的にコストが高くなります。
このため、一部の小規模なビジネスや個人が導入するのは難しいことがあります。
 
また、複雑な技術を使用しているため、その操作やメンテナンスには特別なスキルが必要です。
さらに、特に屋外での使用時において、環境要因が影響を与える可能性があります。
例えば、強い日光や雨、風などが測定精度に悪影響を及ぼします。

寸法測定に使える3Dスキャナーの種類

3Dスキャナーの種類 特徴
据え置き3Dスキャナー 三脚やスタンドに固定し、ソフトウェアで回転台を制御して使用する。
高精度で高解像度の測定データを取得可能。
ハンディタイプ3Dスキャナー 手で持ちながら測定可能。
軽量で手軽に持ち運びができる。
トラッカータイプ3Dスキャナー 3脚搭載のトラッカーが対象物を捕捉しながら計測。
取り回しやすい。
アームタイプ3Dスキャナー 多関節アームに3Dスキャナーを取り付けて手動で計測する。
持ち運びはできるが一人では困難。

上記は、3Dスキャナーの主な種類です。
寸法測定の対象物に応じて選ぶ必要があります。

まとめ

寸法測定・寸法検査は、品質管理や製造工程の見直しなどに欠かせない手段です。
これがおろそかになると製品の品質や業務効率が低下します。
しかし、時間と手間がかかるうえに、手作業では人材のスキルによって結果に差が出ます。
 
そこで活躍するのが3Dスキャナーです。
非接触で製品にダメージを与えることなく、高精度の検査データを取得できます。
ヤマイチテクノでは、数ある3Dスキャナーの中から最適と考えられる種類・機器をご提案しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
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