3Dスキャンで図面化するメリットは?手順についても解説

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2024/05/22

3Dスキャンで図面化するメリットは?手順についても解説


 
3Dスキャン技術は、製品や部品の正確な図面化に役立ちます。
従来の手作業による計測や2D図面作成と比べ、3Dスキャンはスピーディーかつ高精度なデータ取得が可能です。
 
この記事では、3Dスキャンで図面化するメリットと、その手順について詳しく解説します。

3Dスキャンとは

3Dスキャンとは、物体の形状や寸法をデジタルデータとして取得する技術です。
レーザーを利用して、対象物の表面をスキャンし、その形状を正確に計測します。
この技術により、物体の細部まで捉えた高精度な3Dモデルを作成することが可能です。

3Dスキャンで図面化するメリット

3Dスキャン技術は製造業や建築業、医療分野などさまざまな業界で活用されています。
迅速で正確なデータ取得とその再利用性により、業務効率が飛躍的に向上するため、多くの企業がこの技術を導入しています。
 
3Dスキャンで図面化するメリットについて詳しく見ていきましょう。

廃番部品の複製が可能

企業の廃業や製品の生産中止によって、部品が廃番になることは少なくありません。
このような場合、必要な部品が手に入らず困ることがあります。
3Dスキャン技術を使えば、現物の部品をスキャンして正確な3Dデータを作成し、そのデータを元に部品を複製することが可能です。
 
例えば、自動車の旧モデルの部品が廃番になった場合でも、3Dスキャンを用いて再現し、必要な部品を作り直すことができます。

図面がない製品の復元

図面がない製品の復元は、従来は非常に困難でしたが、3Dスキャン技術を使用することで、製品の形状を正確にデジタル化し、図面を作成することができます。
 
例えば、歴史的な遺物やアンティーク家具など、現物しか存在しないものでも、3Dスキャンを行うことで詳細な図面を生成し、修復や複製を行うことが可能です。

作業時間の短縮

3Dスキャナーは、対象物の形状を短時間で正確に3Dデータとして取り込むことができます。
従来の手作業による計測や2D CADソフトを使った方法と比べて、大幅な時間短縮が可能です。
 
例えば、複雑な機械部品の形状を手作業で計測するのに数時間かかるところを、3Dスキャンなら数分で完了します。

データ化で繰り返し利用できる

3Dスキャンによって得られたデータは、図面作成だけでなく、3D CADデータの作成やシミュレーション、リバースエンジニアリングなど、さまざまな用途に利用できます。
 
これにより、例えばプロトタイプの設計を繰り返す際にも、一度取得したデータを何度も利用できるため、効率的です。
また、3Dプリンティングを用いて簡単に複製を作成することもできます。

高精度

3Dスキャン技術は、人間の目では見落としがちな細部も正確にデータ化することができます。
これにより、従来の2D図面よりも高精度な図面の作成が可能です。
 
例えば、工業製品の曲面や複雑な形状の部品でも、3Dスキャンを用いることで簡単に詳細なデータを取得し、高精度な図面を作成できます。

3Dスキャンで図面化する流れ

3Dスキャン技術を用いて製品や部品の図面を作成する流れは以下のとおりです。

【1】現地調査・スキャニング

まずは現地調査を行い、スキャニング対象の製品や部品を確認します。
この段階で、3Dスキャナーを使用して短時間でデジタル化を行います。
 
例えば、自動車の部品をスキャンする場合、スキャナーを部品の表面に当て、数分間で全体の形状を正確にデータとして収集します。
少人数での計測作業も可能であり、迅速かつ効率的に進めることができます。

【2】CADデータ作成

次に、3Dスキャナーで収集した点群データを基に、3D-CADデータを作成します。
点群データとは、スキャンによって得られた無数の点の集まりで、これが製品の形状を正確に表しています。
このデータを専用のソフトウェアに取り込み、各点を繋ぎ合わせて3Dモデルを構築します。
 
例えば、建築物の復元の場合、点群データをもとに壁や柱の詳細な形状を3D-CADで再現し、設計図を作成します。

【3】最終確認

最後に、仕上げたデータを最終確認します。
完成した図面や3Dモデルの内容を詳細にチェックし、品質を高めます。

まとめ

3Dスキャン技術は、製品や部品の図面化に多大なメリットをもたらします。
生産中止や廃番部品の複製、図面がない製品の復元、データの繰り返し利用など、多くの課題を解決できます。
作業時間の短縮や高精度な図面作成も可能となり、業務効率が大幅に向上します。
3Dスキャン技術を活用し、業務の効率化と精度向上を実現しましょう。
 
ヤマイチテクノでは、用途や条件に適した3Dスキャナーをご提案しております。
3Dスキャナーを用いて図面化することを検討している方は、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
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