3Dスキャンによる計測とは?種類やメリットについて解説
3Dスキャナーで現実世界の物体をスキャンしてソフトに取り込むことで、3Dモデルを作製できます。
3Dモデルには、さまざまな活用方法があり、大きな注目を集めています。
今回は、3Dモデルの作製を考慮した3Dスキャナーの種類やメリット、計測の方法などについて詳しく解説します。
3Dスキャンによる計測とは
3D計測は、物体の三次元寸法を正確に測定する技術です。
品質管理、設計、製造、品質評価など、さまざまな分野で活用されています。
3D計測に使用される主要なデバイスは3Dスキャナーです。
数百万もの点群データを収集し、専用ソフトに取り込むことで3Dモデルを作製できます。
3D計測の精度は非常に高く、ミクロン(μm)単位での計測が可能なものもあります。
このため、微細な部品のスキャンにも適しています。
計測用3Dスキャナーの種類
計測用3Dスキャナーには、次のような種類があります。
デスクトップ型3Dスキャナー
デスクトップ型3Dスキャナーは、小さなサイズのオブジェクトを高精度でキャプチャできます。
通常、デスクトップ上に配置され、コンパクトなサイズです。
宝石、歯科用部品、小型機械部品など、小規模なオブジェクトを測定する用途に適しています。
ハンディ型3Dスキャナー
ハンディ型3Dスキャナーは、ポータブルでコードレスのデバイスで、大型のオブジェクトや複雑な形状のもののスキャンに適しています。
建物、彫刻、美術品、工業部品のリバースエンジニアリング、品質検査など、幅広い用途で活用されています。
ロボット搭載型3Dスキャナー
ロボット搭載型3Dスキャナーは、ロボットアームに取り付けられた3Dスキャナーを使用し、自動でスキャンできます。
部品の連続的な測定や効率的な品質管理が可能です。
製造業の生産ラインでの部品検査、自動化された品質管理などで使用されます。
固定型3Dスキャナー
固定型3Dスキャナーは、特定の位置に設置され、通常は自動的にスキャンを行います。
一般的にはLiDAR(Light Detection and Ranging)技術を使用し、遠距離からの測定が可能です。
大規模なオブジェクトや建物、風力タービン、地形マッピング、環境モニタリングなど、遠距離および広範囲の測定に使用されます。
計測用3Dスキャナーの選び方
計測用3Dスキャナーは、次のポイントを踏まえて選びましょう。
精度
3Dスキャナーの精度は、計測対象のオブジェクトをいかに正確にスキャンするかに関係しています。
製造業や品質管理などの分野では、より高精度の3Dスキャナーが求められます。
解像度
3Dスキャナーの解像度は、対象物をいかに詳細にキャプチャするかに関わる項目です。
解像度が高いほど、細かな部分までキャプチャできます。
スケール
どのようなサイズのオブジェクトをスキャンするかを考えましょう。
小型部品から大型構築物まで対応できるスキャナーを選ぶと、複数台を購入せずに済みます。
速度
3Dスキャンの速度は、データ取得の速度のことです。データ取得速度が速ければ、それだけ短時間で多くの作業が可能になり、費用対効果が高まります。
ただし、スキャンスピードが速い機種は価格も高い傾向にあるため、使用頻度も考慮して選ぶことが大切です。
持ち運びやすさ
ポータブル性は、作業環境や用途によっては考慮すべき項目です。
また、ケーブルの長さやバッテリー容量も考慮しなければなりません。
操作性
3Dスキャナーの使いやすさも重要です。ユーザーがスキャンを効果的に行えるかどうかを確認しましょう。
直感的に操作できるインターフェースや内蔵ディスプレイがあるかどうかも重要なポイントです。
コスト
予算を考慮し、必要な機能と性能を備えた3Dスキャナーを選びましょう。
初期費用だけではなく、メンテナンスやアップグレードのコストも確認が必要です。
3Dスキャナーによる計測の流れ
3Dスキャナーによる計測の流れは次のとおりです。
スキャン対象の準備
最初に、スキャンする対象物を準備します。
対象物の表面をきれいにし、不要な汚れを取り除くことが大切です。
また、適切な環境作りも重要で、適度に明るい環境を用意しましょう。
3Dスキャン
準備が整ったら、3Dスキャナーを使用して対象物の点群データを取得します。
対象物を異なる角度からスキャンして、全方位のデータを取得します。
データ処理
取得した点群データは、ソフトウェアを使用に取り込んで3Dモデルに変換します。
また、不要なノイズを取り除き、3Dモデルを完成させます。
まとめ
3Dスキャンによる計測は、業務効率化や品質向上などさまざまなメリットを得られるため、自動車業界や製造業、医療業界など、さまざまな分野で活用されています。
ヤマイチテクノでは、多種多様な3Dスキャナーを取り扱っており、用途や予算に応じて機器のご提案が可能です。まずはお気軽にご相談ください。

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。
3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託
ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
ヤマイチテクノは幅広い「3D技術」でお客様のご要望を叶えるお手伝いをいたします。