3Dレーザースキャナーで計測・測量できないものは?その理由まで詳しく解説

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2022/12/27

3Dレーザースキャナーで計測・測量できないものは?その理由まで詳しく解説

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3Dレーザースキャナーを使用すると、物体の形状やサイズなどを短時間で正確に計測できます。このようにメリットが大きい3Dレーザースキャナーですが、実は計測できないものもあります。計測できると思っていたらできなかったという事態を防ぐためにも、計測できないものとその理由について確認しておきましょう。ここでは、3Dレーザースキャナーの仕組みについて解説するとともに、計測ができないものについてご紹介します。

3Dレーザースキャナーとは

 

3Dレーザースキャナーとは、レーザーを当てた物体から反射したレーザーを機械側が受け取ることで位置座標を確認し、3Dデータを構築する機器です。反射光を受け取れない場合は、物体の正確なデータを取得できません。つまり、3Dレーザースキャナーで計測できるかどうかには、物体の反射のしやすさが関係しているのです。

3Dレーザースキャナーで計測できないもの

3Dレーザースキャナーは、あらゆる材質のデータを取得できます。50~300m程度の距離で、レーザーを当てた物体の形状やサイズなどを計測します。それでは、3Dレーザースキャナーで計測できないものについて詳しく見ていきましょう。

黒い物体

3Dレーザースキャナーは、ほぼ全ての色に対して使用できますが、黒いものには使用できません。例えば、電源が入っていないディスプレイや黒く塗装された物体などには非対応です。黒いものを計測できない理由について理解するには、光と色の関係について知る必要があります。

人が物体を視認できるのは、物体に反射した光を目が捉えているためです。この捉えた光は可視光線といって、色がついています。可視光線には、虹のように7色の光が含まれているのですが、目が捉えるのは1色のみです。物体は、その1色以外の色を吸収してしまうため、目が受ける光の色も1色のみとなります。

例えば、みかんがオレンジなのは、オレンジ色の光を反射し、それ以外の色を吸収しているためです。つまり、みかんはオレンジ色の光だけが反射しやすい物体だと言えます。

それでは、黒色の物体はなぜ黒色なのでしょうか。それは、黒色は全ての光の色を吸収するためです。3Dレーザースキャナーのレーザーを照射しても、黒色は全ての色を吸収するため、機器にレーザー光が返ってきません。このように、黒色の物体はサイズや形状を問わず、3Dレーザースキャナーでは計測できないのです。

鏡面

鏡面も3Dレーザースキャナーでは計測できません。例えば、鏡や光沢のある配管、スマートフォンの画面などがあります。これには、鏡面反射という光を反射しすぎている状態であることが関係しています。試しに、鏡で太陽光を反射させてみてください。光が1点に集中して見えるはずです。

この状態では、3Dレーザースキャナーに十分な光が返ってこないため、正確なデータを取得できません。

透明な物体

窓ガラスや自動ドア、アクリル板などの無色透明のものも3Dレーザースキャナーでは計測できません。無色透明な物体は、可視光線のほぼ全域の光を透過し、ほとんど反射しないため、3Dレーザースキャナーに十分に光が返ってこないことで計測ができないのです。

水面

プールや水溜まりなどの水面も3Dレーザースキャナーでは計測できません。これは、透明度や波立などが関係していますが、最も大きな要因は反射や屈折、吸収などの影響で3Dレーザースキャナーに十分な量の光が戻ってこないことです。水面を計測する必要性が生じる可能性は低いですが、計測できないことだけ覚えておくとよいかもしれません。

3Dレーザースキャナーで計測できるもの

 

 

3Dレーザースキャナーで計測できるのは、建物や設備機器などです。もちろん、ここまでに紹介した黒色や鏡面、透明などのものは計測できません。一般的には、建物や物体の形状やサイズを計測する目的で用いられています。

さまざまな業種で使用されていますが、歴史的建造物や文化財をデータ化し、保全する目的でも使用可能です。一切、手を触れることなくデータ化できるため、手で触れられないもの、できれば触れない方がよいものの計測に向いています。

また、採石場において土の量を計測することも可能です。3Dレーザースキャナーで取得する点群データには標高の値も含まれており、等高線を自動生成できます。

まとめ

3Dレーザースキャナーは、黒色や透明、鏡面の物体を計測できません。これらを計測する場合は手作業での計測が必要となります。また、3Dレーザースキャナーには距離をはじめとした計測条件が定められているため、あわせてチェックしておくことが大切です。3Dレーザースキャナーについては、ヤマイチテクノにお問い合わせください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

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