3Dスキャナーで取得した3Dデータは、そのままでは使用できません。
専用のソフトウェアで3Dデータを取り込み、結合したり修正したりすることで対象物のデータが完成します。
ここで押さえておきたいのが、3Dスキャナーのソフトウェアには種類があることです。
ここでは、3Dスキャナーのソフトウェアの種類や選び方のポイントなどについて詳しくご紹介します。

3Dスキャナーを使用する際は、専用のソフトウェアが必要です。
ソフトウェアに3Dデータを取り込み、適切に処理することで実用的なデータとして使えるようになります。
3Dスキャナーのソフトウェアには、次のような種類があります。

点群処理ソフトとは、3Dスキャナーで取得した点群データを処理するソフトです。
点群データは、そのままでは使用できません。
対象物の周りの余計なものまでスキャンしたり、手ぶれによるノイズが入ったりします。
また、点群データは複数の写真をあらゆる角度から撮影して取得したデータであり、合成や位置の調整などを行ってこそ高精度のデータとなります。

点群処理ソフトでノイズを除去するとともに、合成や位置合わせを行うことが必要です。
点群処理ソフトは複雑な操作は不要で、一括で基本的な処理を行えるため、3Dスキャナーを導入する際には必須なソフトです。

3Dスキャナーで取得したデータをCADソフトに取り込むことで、デジタルの設計図や施工図を作製できます。
CADとは、コンピューター上で設計図を作製するシステムです。
そのシステムを扱えるのがCADソフトであり、施工図のデータ化やアイデアの創出など、さまざまな用途で用いられています。

CADソフトは横幅や奥行きといった寸法が正確に再現されており、より精密な設計図を作製できます。

モデリングソフトとは、取り込んだデータの形を変えたり複数のデータを合成したりするソフトです。
一般的にはCGソフトが知られていますが、そのほかにも手で直接触れたかのように感じるデバイスを用いて、手作業の感覚で形を整えたり変えたりできるソフトもあります。

さらに、ハイエンドなモデリングソフトの中には、CAD機能や点群処理機能といった機能を複数備えたものもあるなど、豊富なソフトの中から最適なものを選ばなければなりません。

3D測定ソフトとは、3Dスキャナーで取得したデータをCADベースで測定するソフトです。
さまざまな計測機能が搭載されており、検査プロセスの自動化から簡易的な検査まで、さまざまな用途があります。
3Dデータの問題がある箇所の色を変更し、カラーマップを作成することも可能です。

3Dスキャナーのソフトにはさまざまな種類があるため、どれを選ぶべきか迷うのではないでしょうか。
3Dスキャナーのソフトは次のポイントを押さえて選びましょう。

ソフトによってできることや得意分野が異なるため、3Dスキャナーを導入する目的を明確にすることが先決です。
どのようなデータを使用して、どのように活用したいのかを明確にすることで、選ぶべきソフトの種類や条件などが見えてきます。

3Dスキャナーのソフトによって精度が異なります。
どれだけの精度で3Dデータを作成したいのかに応じて選ぶべきソフトが変わってきます。
フリーソフトよりも有料ソフトの方が高精度の傾向がありますが、精度以外の部分を求めるのであれば、一概に有料ソフトが最良の選択とは言えません。
精度で悩んだときは、まずは低価格なソフトを使用してみて、精度に満足できなければ中堅から高価格帯のソフトに切り替えてみてはいかがでしょうか。

3Dスキャナーのソフトは、その仕様や精度、機能などの確認が必要です。
しかし、確認すべき事項が多いことに加え、導入の目的に沿っているのかどうか判断が難しいでしょう。
そのため、プロに相談することをおすすめします。
ソフトについて熟知しているプロであれば、選ぶべきソフトを提案してくれるでしょう。

3Dスキャナーとソフトはセットです。
どれだけ優れた3Dスキャナーを選んでも、ソフトが目的に沿ったものではない場合、導入のメリットを十分に得られません。
ソフトにはさまざまな種類があるため、プロのアドバイス受けて、最適なものを選ぶことが大切です。
ヤマイチテクノでは、3Dスキャナーはもちろん、ソフトの選び方まで丁寧にアドバイスしております。
3Dスキャナー、ソフトの導入を検討される際はお気軽にご相談ください。