3Dスキャナーを歴史的建造物の3Dモデル化に活用!維持管理に貢献した事例

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2022/12/07

3Dスキャナーを歴史的建造物の3Dモデル化に活用!維持管理に貢献した事例

対象物を3Dモデル化する3Dスキャナーは、建設や土木、医療などさまざまな分野で活用されています。
また、歴史的建造物を3Dモデル化し、維持管理に貢献した事例も登場しています。
3Dスキャナーの導入を検討している、興味がある方は実際の活用事例をチェックして、その有用性を確認してはいかがでしょうか。

本記事では、3Dスキャナーを歴史的建造物の3Dモデル化に活用し、維持管理に貢献した事例について詳しく解説します。

歴史的建造物を3Dモデル化した狙い

歴史的建造物を3Dモデル化した狙いは次のとおりです。

  • 後生に記録を残す
  • 一般公開による観光資源としてのアピール
  • 建物の運用・維持管理に役立てる

歴史的建造物は、いずれ劣化によって崩落するリスクがあります。
定期的なメンテナンスを行っていても、火事や風災、水災などによって消失するケースは少なくありません。
3Dモデル化すると、歴史的建造物の細部までデータとして残せるため、歴史的・文化的な意味でメリットがあります。

また、3Dモデル化は近年急速に普及しているものの、まだまだ珍しいものです。
そのため、3Dモデルを一般公開することで注目を集め、観光資源として活用できるでしょう。
さらに、建物の全ぼうを3Dモデルで把握すれば、運用・維持管理にも役立ちます。

例えば、建物の使用者はメンテナンス会社にトラブルが起きた場所を正確に伝えられるため、迅速な改修の手配につながります。
また、日照のシミュレーションも可能なため、展示物やテーブルのレイアウトの検討にも役立つでしょう。
さらに、車いすや手すりの利用者が事前に3Dモデルで建造物を確認できるメリットもあります。

歴史的建造物の3Dモデル化の手順

歴史的建造物を3Dモデル化する場合、まずは外観と室内の3Dスキャンから始めます。
外観には15ヶ所、室内には56ヶ所に3Dレーザースキャナーを設置しました。
取得した3次元座標データを専用のソフトウェアに取り込み、ノイズ除去をはじめとした修正・調整を行い、3Dモデルを作成します。

歴史的建造物の3Dモデル化にかかる時間

歴史的建造物の3Dモデル化にかかった時間は、2~4人で4日、ソフトウェアに取り込んでからの作業は1日程度でした。
このように、3Dモデル化にはそれほど時間がかからないため、歴史的建造物の3Dモデル化が今後も増えてくると予想されます。

3Dスキャナーの活用事例

歴史的建造物の3Dモデル化の他にも、さまざまなシーンで3Dスキャナーが活用されています。
3Dスキャナーの活用事例について詳しくみていきましょう。

医療業界

3Dスキャナーは、医療機器の設計に役立てられています。
また、オーダーメイドの矯正装置、人間工学に基づいた補装具、インプラントなど、さの用途はさまざまです。
手作業よりも3Dスキャナ-によるデジタルスキャンを用いた方がより正確な技巧物を作製できるでしょう。

土木現場

人が立ち入ることが危険な場所や複雑な地形などを3Dスキャンすることで、従業員の安全確保や業務効率化・生産性アップにつながります。
土木現場はIT化が推進されており、その方法の1つに3Dスキャナーの導入が挙げられます。

製造業界

図面がない製品を3Dスキャナーで3Dモデル化するのに用いられています。
図面が失われていてもデジタルの図面を取得できるため、製品の再製造や改良などに役立ちます。

事故現場での情報保全

事件や事故の現場に散乱している証拠を3Dスキャナーで速やかに保全・記録します。
このように、3Dスキャナーは公的機関にも導入されており、その有用性が認められつつあります。

建築

歴史的建造物だけではなく、ビルや工場などの建築においても3Dスキャナーを活用できます。
大きな建築物の測量を手作業で行うには膨大な時間とコストがかかりますが、3Dスキャナーを使えば短時間で完了します。
業務効率化だけではなく、コスト削減にも繋がるのが3Dスキャナーの大きなメリットと言えるでしょう。

まとめ

歴史的建造物を3Dモデル化することで、後生に残したり修繕・保全に役立てたりできます。
また、数日で3Dモデル化できるため、時間的コストを理由に断念することもありません。
今後も歴史的建造物は次々に3Dモデル化され、その維持管理や修繕、観光資源としての活用などに役立てられるでしょう。

3Dスキャナーの導入を検討する際は、ヤマイチテクノまでご相談ください。
3Dスキャナーの種類や選び方、注意点、導入コストなど、さまざまな観点からアドバイス・サポートしております。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

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