3Dスキャナーを購入する際に知っておきたい5つのこと

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2022/05/01

3Dスキャナーを購入する際に知っておきたい5つのこと


3Dスキャナーの購入に失敗したくない方は、使用用途や技術面の知識などを確認したうえで購入を検討することが大切です。3Dスキャナーは高額なだけあって、正しく使用すれば業務効率化や作業精度の向上など、さまざまなメリットを得られます。しかし、事前に知っておくべき内容を知らずに購入すると、うまく活用できなくなる可能性があります。

そこで今回は、3Dスキャナーを購入する際に知っておきたい5つのポイントについて詳しくご紹介します。

3Dスキャナーの使用用途

3Dスキャナーが本当に必要かどうかを確認するために、使用用途を明確にしましょう。3Dスキャナーの主な使用用途は次のとおりです。

測定・検査

製品の品質維持には、測定や検査が必要です。3Dスキャナーでスキャンすれば、3Dデータと3DCADデータと比較し、寸法や設計の幾何公差のレポートを作成できます。また、設計と実際の製品の差を可視化できるため、不具合が起きている箇所の把握にも役立ちます。

フィギュア・模型の製作

元になる実物を3Dスキャンすれば、実物に忠実なフィギュア・模型を作成できます。手書きの設計図ではどうしても実物との誤差が生じ、完成までに長い年月がかかります。3Dスキャナーでスキャンすれば、短時間で正確な設計図を作製できるため、完成までにかかる時間も短くなるでしょう。

プロダクトデザイン

既存製品を3Dスキャナーで3Dデータ化すれば、デザインの改変やアップグレード版の作成も容易に行えます。1つのベースをもとに複数の製品をラインナップする場合に、大きな効果を実感できるでしょう。

リバースエンジニアリング

リバースエンジニアリングとは、対象物の分析・測定によって製造方法や仕組みなどを調査することです。3Dスキャナーで対象物をスキャンすれば、より優れた製品開発のために必要な情報を3Dデータで取得できます。また、設計図や仕様書がない過去の自社製品をスキャンして、アップグレード版や復刻版の作成に役立てられます。

テクスチャの3Dデータ化

3Dスキャナーは、木目や皮革のような複雑な構造のテクスチャにも対応しています。製品の3DCADデータと組み合わせれば、その製品にテクスチャを再現したり改変したテクスチャを適用したりできます。

3Dスキャナーでスキャンできないもの

3Dスキャナーを使えば何でもスキャンできると思って購入したのに、実際にはスキャンできないものがあったという事態が想定できます。3Dスキャナーではスキャンできないものは、「接触式」と「非接触式」で異なります。

接触式3Dスキャナーは、センサーやプローブを用いてスキャンするため、これらが入り込めない構造のものはスキャンできません。また、細かな形状にも対応しておらず、精密な構造の対象物には向かないのです。

非接触式3Dスキャナーは、距離の測定に光を使用するため、光を吸収する黒いもの、透けているもの、光沢があるもの、鏡面のものなどはスキャンできません。ただし、サーフェイサーという粉を対象物に吹き付けるとスキャンできる場合があります。なお、サーフェイサーを使用できないものもあるため、非接触式3Dスキャナーにスキャンできないものがある事実に変わりありません。

使用用途に応じて選ぶ必要がある

3Dスキャナーの種類やスキャン方法によってメリット・デメリット、得意・不得意があります。例えば、高精度なスキャンを求めるのであれば、接触式3Dスキャナーや据置タイプの非接触式3Dスキャナーが適しています。

大きな対象物をスキャンする場合は、ハンディタイプの非接触式3Dスキャナーで移動しながら全方向からスキャンした方がよいでしょう。

ハンディタイプはスキャンに技術が求められる

ハンディタイプの3Dスキャナーは、さまざまな角度から対象物をスキャンします。1回のスキャンに精度のバラつきがあれば、それだけ正確な3Dデータを作成できなくなるため、スキャンにはある程度の技術が求められます。また、スキャン漏れがあると再スキャンが必要になり、時間と手間が増えてしまうでしょう。

スキャンデータの後処理が必要

3Dスキャナーでスキャンしたデータは、実物には存在しない不要な凹凸や穴などを修正するための後処理が必要です。また、スキャンしたデータの中でも一部のデータのみ求める場合は、データを切り取らなければなりません。

まとめ

3Dスキャナーの種類やスキャン方法によって、スキャンできるものとできないものが異なります。また、ハンディタイプのものはスキャンにある程度の技術も求められるため、最初から高精度のデータを取得することは難しいでしょう。対象物に合わせてスキャンしやすいものを選ぶなど、自社にとって最適な3Dスキャナーを見つけてください。

ヤマイチテクノでは、3Dスキャナーの選び方やスキャンデータの後処理に関することなど、さまざまなアドバイスをしております。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
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