3Dプリンターでジオラマや模型を作製!その特徴や作り方の流れを解説

【ヤマイチテクノ】大阪・東京・名古屋

  • 3D

2023/03/17

3Dプリンターでジオラマや模型を作製!その特徴や作り方の流れを解説

 

3Dプリンターは、3Dデータを元に樹脂や金属などを複数層へと積み重ねることで立体物を出力する機器です。
自動車業界や医療業界などさまざまな分野で用いられていますが、近年はジオラマや模型にも広く使われています。
 
この記事では、3Dプリンターを活用したジオラマや模型の作製について、その特徴や作り方の流れ、事例を詳しく解説します。

3Dプリンターはジオラマや模型作りにも使える

3Dプリンターは、ジオラマや模型作りに使うことができます。
元になる3Dデータはパソコンで簡単に編集できるため、サイズを問わずパーツの作製が可能です。
細かなパーツを作るにはコストと時間がかかりますが、3Dプリンターを用いることで短時間かつ低コストで作製できます。

また、さまざまなカラーが用意されているため、複雑なカラーリングのジオラマの作製にも役立ちます。

ジオラマ・模型作りにおける造形方式

3Dプリンターでジオラマ・模型を作る際は、熱で溶かした樹脂を用いる「熱溶解積層法」か、紫外線の照射によって硬化するレジンを用いた「光造形法」を選びます。
これらの造形方式では、塗装や研磨がしやすく頑丈に仕上がるABSライクレジンかABSフィラメントを使用します。

ジオラマ・模型作りにおける3Dデータの作成方法

ジオラマや模型作りの際は、元の3Dデータの作成方法が課題となります。
3Dデータの作成方法は次の4つです。

専用ソフトでゼロから作る

3DCAD・3DCGソフトを使用し、全く何もない状態からジオラマ・模型のパーツを1つずつ作る方法があります。
サイズや角度などを細かく設定し、イメージをデータに反映させることが重要です。
複数の形状を組み合わせたり、曲面を作ったりといった複雑な形状にも対応できます。

専用ソフトは無料でも高機能なものが多いため、初心者の方でも始めやすいでしょう。

現物をスキャンする

3Dスキャナーで現物のジオラマ・模型をスキャンし、3Dデータを取得する方法があります。
取得した3Dデータは専用ソフトに取り込み、細かな部分を修正・補完して完成させます。
何もない状態から3Dデータを作成する場合と比べて、短期間で作成できます。

Webサイトから3Dデータをダウンロードする

WEBサイトで配布されている3Dデータをダウンロードし、専用ソフトに取り込む方法があります。
ただし、利用規約を十分に読み込み、著作権や商標利用などを確認のうえで正しく使用することが大切です。

3Dデータの作成をプロに依頼する

実在するものからジオラマや模型を作りたい場合は、プロに3Dデータの作成を依頼するのも1つの方法です。
ただし、写真や図面、イラストなどを渡す必要があるため、どのようなものでも3Dデータ化できるわけではありません。

このように4つのいずれかの方法で取得した3Dデータを3Dプリンターで出力し、パーツを組み合わせてジオラマや模型を作成します。

3Dプリンターを用いたジオラマ・模型の事例

3Dプリンターは、実際にジオラマや模型の作製に用いられています。
事例をいくつか紹介します。

ふくいジオラマ百景

ふくいジオラマ百景は、福井の風景を再現したジオラマです。
風景のジオラマは非常に高精細な造形のため、手作業で作製するには優れた技術が求められます。
3Dデータは専用ソフトを使用することで細かな部分を修正できるため、高精細な造形にも対応可能です。

また、この事例ではドローンで3Dスキャンを行うことで、実際の地形を忠実に再現しています。

福井県立恐竜博物館

福井県立恐竜博物館は、世界三大恐竜博物館と称される福井県を代表するスポットです。
「自然環境と調和」をテーマに、日本を代表する建築家「黒川紀章」が設計しました。
建造物は、経年劣化による破損や天災によって失われるリスクがあるため、後世へ情報を残すために3Dスキャンが役立てられています。

また、福井県立恐竜博物館のジオラマが3Dプリンターを用いて作製されました。

展示会・社員教育用としてのジオラマの作製

ジオラマは、展示会や社員教育用としても用いられています。
しかし、ジオラマを製作するには長い時間と高いコストがかかるため、コストパフォーマンスは決して高いとは言えません。
そこで、3Dスキャンと3Dプリンターが役立ちます。

低コストかつ短期間でジオラマを作製できるため、展示会を計画してから当日を迎えるまでに時間的余裕を持って完成させることが可能です。

まとめ

3Dプリンターは、ジオラマや模型の作製に役立てられています。
非常に高精細な造形でも3Dプリンターと3Dスキャナーを使用すれば忠実に再現できます。

導入を検討する際は、ヤマイチテクノまでお気軽にご相談ください。
目的やご予算など、さまざまな条件を踏まえて、最適と考えられる機器をご提案いたします。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
ヤマイチテクノは幅広い「3D技術」でお客様のご要望を叶えるお手伝いをいたします。