3Dプリント技術はF1レースでも活用!その魅力とメリットとは?

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2023/03/02

3Dプリント技術はF1レースでも活用!その魅力とメリットとは?

 

3Dプリント技術は産業や医療などさまざまな分野で用いられています。
F1レースの機体製造においても3Dプリント技術が用いられていることをご存じでしょうか。
この記事では、F1レースにおける3Dプリント技術の活用について、その魅力やメリットなどを詳しく解説します。

F1レースの機体製造の課題

F1レースの機体製造では、生産スピードやコストよりも強度や重量などが重視されています。
また、近年のコスト削減を推進する流れにより、使用できる素材が制限されるケースもあります。
このような状況の中、多くのF1チームに注目されているのが3Dプリント技術です。

F1レースの機体製造における3Dプリント技術の活用

F1レースの機体製造の課題は、製造に長い時間がかかるうえにコストも膨れ上がるという点です。
3Dプリント技術を活用することで、コスト削減と製造期間の短縮、品質向上という3つのメリットを得られます。

品質については、耐久性を向上させつつ軽量化できるため、レースタイムにも好ましい影響が及ぶでしょう。

3Dプリント技術の機体製造における有用性

3Dプリント技術は、すでに自動車製造において重宝されています。
ただ、自動車の中でもF1は時速350km程度もの高速で走行することで重量や強度などが重要なため、3Dプリント技術では規格を満たした機体を製造できないと思う方も多いのではないでしょうか。

すでに、代表的なチームの1つ「フォースインディア」は、3Dプリントプラットフォームを利用して、軽くて丈夫なパーツを積極的に製造しています。
また、F1パーツの製造メーカーである「ケーターハム」も3Dプリント技術を用いて月間800パーツも製造しているのです。

このように、F1レースにおいて3Dプリント技術は新しいものではなく、すでに定着しつつある技術と言えます。

そもそも3Dプリント技術とは

3Dプリント技術とは、3Dデータを3Dプリンターで3次元造形する方法のことです。
素材を層で重ねることで立体物を作製します。
プリンターが2Dの用紙にインクを吹き付けてデータを印刷するのに対し、3Dプリンターはデータに基づいて樹脂を積層することで立体物を出力する機器です。

通常のプリンターは縦と横のみですが、3Dプリンターはそれに高さが加わります。
3Dプリンターで作れるものは、F1の機体パーツや金型の試作品、家財道具など多岐にわたります。

3Dプリンターで立体物を作る流れ

続いて、3Dプリンターで立体物を作る流れについて詳しくみていきましょう。

【1】3Dデータを作成する

3Dプリンターで出力する用に、3DCADソフトや3DCGソフトなどで3Dデータを作成します。
アナログなものづくりとは全く異なる技術が必要なため、3Dデータを作成する専門家への依頼が必要です。

【2】3Dプリンターで出力する

3Dデータを3Dプリンターで出力します。
大きくなればなるほどに出力に時間がかかり、10cm程度のもので3時間程度、大きいもので1日~数日は必要です。
ただし、3Dプリンター機器によって異なるため、使用する機器の性能をチェックする必要があります。

また、使用する素材によっては出力後に冷却や洗浄、やすりがけなどが必要になり、より長い時間がかかります。

3Dプリンターの造形方式

3Dプリンターには、複数の造形方式があります。
それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。

熱溶解積層方式

熱溶解積層方式は、熱で溶かした樹脂を複数層へと積み重ねて造形する方式です。
カラーバリエーションが豊富なため、多色づかいの造形物の出力に適しています。

光造形方式

光造形方式とは、光(UV)で硬化する樹脂を利用して複数層へと積み重ねて造形する方式です。
高精細な造形品を出力するのに適しています。
近年は、高性能でありながら比較的安価な光造形3Dプリンターが増加傾向にあります。

粉末焼結方式

粉末焼結方式は、粉末状の材料にレーザーを照射して複数層へと積み重ねていく方式です。
大型の造形物の出力に適しています。

インクジェット方式

インクジェット方式は、液状化させた樹脂をインクジェットのように吹き付けて複数層へと積み重ねていく方式です。
紫外線を照射しながらローラーで成型します。

バインダージェッティング

バインダージェッティングは、粉末場の材料に対して接着剤を噴射して造形する方式です。
粉材料を使用することから表面がざらついた仕上がりになります。

まとめ

3Dプリント技術はF1レースの機体製造でも活用されています。
時速350km以上で走行する機体に使用しても、短期間で破損するような心配はありません。
すでに自動車製造に導入されている3Dプリンターですが、今後はF1レースにおいて広く普及することでしょう。

3Dプリンターの導入を検討されている方は、ヤマイチテクノまでお気軽にご相談ください。
用途や必要な性能などをヒアリングしたうえで、最適と思われる機器をご提案いたします。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

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