3Dレーザースキャナーで歴史的建造物をデジタルアーカイブ化!事例を紹介

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2023/02/02

3Dレーザースキャナーで歴史的建造物をデジタルアーカイブ化!事例を紹介

3Dレーザースキャナーは、デジタルアーカイブ化に使用できます。
この世には後世に残すべき歴史的建造物が多く存在しますが、その全てを修繕・維持することは困難です。
そこで、3Dレーザースキャナーでデータを保存し、修復・維持に役立てたり再現したりする取り組みが行われています。
本コラム記事では、3Dレーザースキャナーによる歴史的建造物のデジタルアーカイブ化のメリットや事例について詳しく解説します。

そもそもデジタルアーカイブとは

デジタルアーカイブとは、文書や画像や建造物などをデジタル化して保管する手法です。
出版物や芸術作品などをデジタルデータ化することで、劣化を懸念することなく保管できます。

デジタルアーカイブ化のメリット

歴史的建造物をデジタルアーカイブ化するメリットは次のとおりです。

劣化しない

歴史的建造物は、雨風や地震、時間経過などによる劣化が生じ、いずれは崩壊してしまいます。
デジタルアーカイブ化したものはデータとして存在するため、このような劣化の心配はありません。

正確な計測が可能

図面として保管する場合、手作業で歴史的建造物のサイズを計測することになりますが、どうしても誤差が生じます。

3Dレーザースキャナーによるデジタルアーカイブ化であれば、高精度で歴史的建造物の形状をデータ化できます。

加工や編集が容易

デジタルアーカイブ化することで、加工や編集が容易になります。

WEB上での公開や印刷して配布するなども可能です。

紙はデータと比べて使い勝手が悪く、長期保管によって劣化します。

多くのユーザーに提供できる

デジタルアーカイブ化した資料はインターネット上で容易に公開できます。

多くのユーザーにデータを提供することで、歴史的建造物に対する知識が深まったり研究が進みやすくなったりします。

資料を容易に検索できる

紙の資料を探すのには時間がかかりますが、デジタルデータであれば名称や日付などで容易に検索できます。

 

3Dレーザースキャナーによる歴史的建造物のデジタルアーカイブ化の事例

3Dレーザースキャナーを用いた歴史的建造物のデジタルアーカイブ化は、すでに実施されています。

事例を確認していきましょう。

徳島県鳴門市「増田建築」

日本のモダニズム建築を代表する建築家「増田友也」が手がけた「増田建築」がデジタルアーカイブ化されることが決まりました。

徳島県鳴門市には多くの増田建築がありますが、老朽化や耐震性の問題、財政上の都合などによって維持管理が困難になったため、取り壊しが決定。

 

偉業とも言える増田建築をどうにかして残したいとの思いから、デジタルアーカイブ化が進められています。

3Dレーザースキャナー、360度カメラなど、使用される機材はさまざまです。

東日本大震災の震災遺構

東日本大震災の復興工事が進むとともに、数々の震災遺構が消えていきました。
震災遺構とは、震災によって倒壊した建物などのうち、震災が起きた事実を教訓・記録として残すために保存しておくものです。

震災遺構は絞り込まなければ居住区の面積が狭まるうえに維持管理にもコストがかかります。
そこで、デジタルアーカイブ化することで、震災遺構を残すデメリットを解消しつつ後世に残す取り組みが行われています。

地上型レーザースキャナー、ドローンによるスキャナーなど、さまざまな機材を用いて行われました。
また、デジタルアーカイブ化したデータは、MR技術によるバーチャル体験にも活用されています。

西園寺公望別邸跡・旧池田成彬邸

神奈川県にある「明治記念大磯邸園」は、明治改元後150年をきっかけに、文化遺産として整備が進められています。
その中にある西園寺公望別邸跡・旧池田成彬邸をはじめとした建造物は当時の姿を留めているものの、既往図面が少ないことから今後の修繕・改修に問題を抱えていました。

そこで国土交通省は、歴史的・文化価値を踏まえた実測調査などを行い、資料の作成および映像記録を行うことを決定。
3Dレーザースキャナーやドローンによる写真計測機など、さまざまな機材が用いられる予定です。

マチュピチュ遺跡

マチュピチュ遺跡は、3Dレーザースキャナーによるデジタルアーカイブ化が行われています。
国立科学博物館での規格でマチュピチュ遺跡を再現したVR作品が展示されました。
同遺跡は約13平方キロメートルと巨大ですが、3Dレーザースキャナーを使えば人件費と時間を削減しつつ高精度なデータを取得できます。

まとめ

3Dレーザースキャナーを用いることで歴史的建造物をデジタルアーカイブ化できます。
今後、さらにデジタルアーカイブ化が進み、多くの歴史的建造物を後世に残せるようになるでしょう。
3Dレーザースキャナーの利用を検討されている方は、ヤマイチテクノまでお気軽にご相談ください。
選び方から導入方法、アフターサポートまで対応いたします。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
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