3Dレーザースキャナーを県警が導入!目的やメリットについて解説

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2022/11/05

3Dレーザースキャナーを県警が導入!目的やメリットについて解説

3Dレーザースキャナーは、物体の3D座標をスキャンする機器です。
取得した3Dデータは専用ソフトで微調整して、3Dプリンターで出力します。
この3Dレーザースキャナーは産業や医療などさまざまな分野で使われていますが、今回は県警が導入することになりました。

本記事では、3Dレーザースキャナーを県警が導入した経緯や事例からわかる3Dレーザースキャナーのメリットについて詳しく解説します。

県警が3Dレーザースキャナーを導入

3Dレーザースキャナーは、交通事故やひき逃げの現場の状況を3Dデータ化する際に役立ちます。
道路や建物、遺留品、車両の部品・破片、ガードレールなどの座標データを読み込みます。
車両がどの場所へどのように衝突したのかを3Dデータ上で確認し、車やガードレールの傷などと照らし合わせることが可能です。

平面の写真で検証する場合、あらゆる確度から撮影した写真が必要になるうえに、暗さ・明るさなども検証の質に影響を及ぼします。
3Dデータであれば360°自由に動かせるため、写真を利用するよりも効率的かつ正確な検証が可能になります。

実際の使用事例

赤穂市大津の山陽自動車道上り線でワゴン車がガードロープに衝突し、そのまま山林へと突っ込み2人が死亡、4人が重症を負う事故が発生しました。車は道路から約10メートル下の山林の斜面に止まりました。

 

県警交通捜査課の捜査員らは、3Dレーザースキャナーで約30分にわたり事故現場を撮影しています。

取得した3Dデータをもとに車が落下した斜面の状況が立体化されました。

 

県警は、5年のリース契約で機器を購入し、複雑な形状の交差点で発生した事故や複数の死傷者が出た事故において、3Dレーザースキャナーを使用しています。

他にも41都道府県において同様の県警が存在するとのことです。

交通事故現場の捜査に3Dレーザースキャナーを使うメリット

従来の方法では、現場で撮影した写真から再現図を手作りしており、それには1日ほどの時間がかかっていたそうです。
また、交通規制が必要なため、地域住民の負担にもなっていました。

3Dレーザースキャナーを使えば、短時間で事故現場の状況を立体映像化できるため、操作により多くの人員を割けるようになります。
また、交通規制の時間も最小限に抑えられるため、地域住民にも大きな負担がかかりません。

3Dレーザースキャナーは、道路や車両などの細かな凹凸も感知して形状を3Dデータ化できます。
ただし、白線はレーザーで検出することが難しいため、写真撮影の併用が必要です。
しかしながら、写真から再現図を手続くりするのに1日ほどかかっていたことを考えると、写真撮影の併用が必要であったとしても、3Dレーザースキャナーを活用するメリットは大きいでしょう。

県警の導入事例からわかる3Dレーザースキャナーのメリット

県警の導入事例からは、3Dレーザースキャナーを導入するさまざまなメリットが見えてきます。

3Dレーザースキャナーのメリットについて詳しくみていきましょう。

対象物と離れていてもスキャンできる

接触式の3Dレーザースキャナーは、対象物にレーザーを照射することで3次元座標を取得する仕組みです。

そのため、山の斜面のような近づくことが難しい場所にある対象物もスキャンできます。

複雑な形状の物もスキャンできる

性能によって差はあるものの、複雑な形状の対象物もスキャンできます。

事故現場は細かなところに証拠品や遺留品が散らばっていることもあるため、一定の精度が求められるでしょう。

写真撮影よりも3Dレーザースキャナーによるスキャンの方が高精度なデータを取得できる場合もあります。

広範囲を測定できる

3Dレーザースキャナーの中でも据置タイプは、一度で広範囲を測定できます。

そのため、複数台の機器を現場に搬入し、複数人でスキャンする必要はありません。

ハンディタイプも持ち運びができるため、機器の搬入が難しい狭いところに入って撮影することが可能です。

専用ソフトで簡単に編集できる

事故現場は封鎖が解除されると人や車が通ることで状況が変化するため、再スキャンをしても適切なデータは取得できない場合があります。

3Dデータを専用ソフトに取り込み、処理・加工します。

このとき、<em>何らかの問題があってもソフト上で簡単に修正できるため、現場に戻って再スキャンする必要はありません。</em>

まとめ

県警は、3Dレーザースキャナーで事故現場の調査を効率化しています。スキャンしたデータは専用ソフトで3Dデータ化し、事故現場の再現図を作成します。

3Dレーザースキャナーは県警のような公的機関でも随時導入されていることから、その地位は確立されていると言って良いでしょう。

3Dレーザースキャナーの選定や導入のアドバイス、サポートをお求めの方はヤマイチテクノまでお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
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