LiDAR(ライダー)とは?意味や仕組み・種類などを解説

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2024/04/13

LiDAR(ライダー)とは?意味や仕組み・種類などを解説

LiDAR(ライダー)とは?意味や仕組み・種類などを解説
 
LiDAR(ライダー)は、近年急速に注目を集めているテクノロジーです。
3Dマップの作成において欠かせない技術であり、高精度で詳細なマップの生成が可能です。
 
本記事では、LiDARの基本的な意味や仕組み、種類について解説します。

LiDAR(ライダー)とは

LiDAR(ライダー)は、レーザー光を使って対象の表面までの距離を測定する技術です。
これにより、あらゆる広さ・形状の3Dマップを優れた精度で生成できます。
深さや距離を計算し、エンジニアリング、建設、都市計画などの分野で使用されます。
 
LiDARという名前は、「Light detection and ranging(光検出と測距)」または「laser imaging, detection, and ranging(レーザー画像検出と測距)」の頭文字から来ています。
LiDARは街全体はもちろん、標高、穴、生えている植物など、様々なものをキャプチャできます。
Googleマップなどの都市の3Dマップは、LiDARデータとフルカラーの写真、衛星写真から作成されており、これにより驚異的な量の詳細が表示されます。

LiDAR(ライダー)の仕組み

LiDARセンサーは、レーザー光を放射し、周囲をスキャンします。
この光が最も近い表面に当たると、反射してLiDARデバイスに戻ります。
この戻ってきた光の到達時間または位相シフトを解析することで、最も近い表面までの距離が計算されます。
 
LiDARのセンサーは、送信機と受信機で構成されています。送信機は、スキャンされる表面の方向にレーザー光を放射します。
この光が表面に到達し反射すると、その信号は受信機によって受信されます。
タイミングデバイスは、パルスがセンサーから表面まで移動し戻ってくるのにかかる時間を計測します。
これにより、センサーは表面からの距離を正確に計算することができます。
 
LiDAR技術には、飛行時間型(ToF)と位相シフト法の2つの主要な方式があります。
飛行時間型では、レーザーを放出し、そのビームの位相シフトの測定によって距離を計算します。
一方、位相シフト法では、2つの波形の位相差を測定して距離を計算します。
 
飛行時間型と位相シフト法はトレードオフの関係です。飛行時間型はダイナミックレンジが広く、1メートルから1キロメートルまでの距離をカバーできますが、取得速度は遅いです。
一方、位相シフト法は高速であり、数十万ポイントを毎秒キャプチャできますが、距離の範囲は狭くなります。

LiDAR(ライダー)の種類

LiDARには、次のような種類があります。

固定型LiDAR スキャナー

固定型LiDARスキャナーは、LiDAR技術の中核をなすものであり、他のすべてのLiDARタイプがこの固定型スキャナーを基盤としています。
通常、固定型LiDARスキャナーは空中システムと比べるとスキャン領域は狭いですが、精度は最も高いことが特徴です。
リバースエンジニアリングや品質検査などのさまざまな用途に広く使用されています。
 
固定型LiDARスキャナーは、3Dマッピングのために広範囲にわたるデータをキャプチャできます。
これらのLiDARスキャナーを使用して、配管の3Dスキャンや飛行機の本体のスキャンを行うことが可能で、表面のすべてのデータをキャプチャするのに十分な精度を有しています。

空中LiDARスキャナー

空中LiDARスキャナーは、LiDARセンサーを搭載した航空機やヘリコプターで上空を飛行しながら使用されるため、広範囲な地域の3Dデータを収集することが可能です。
この技術は、新しい道路の建設、山の尾根にパイプを敷設する、新しいゴルフコースを設計するなどのプロジェクトに活用されます。
 
例えば、新しい道路を建設する際には、空中LiDARスキャナーを使用して、建設予定の地形や地形の詳細な情報を収集します。
これにより、エンジニアや設計者は地形の高低差や障害物の位置を正確に把握し、最適なルートを計画することができます。
 
同様に、山の尾根にパイプを敷設するプロジェクトでは、空中LiDARスキャナーを使用して地形の詳細な3Dマップを作成します。
これにより、パイプを設置する最適な位置を特定し、施工プロセスを効率化することが可能です。

まとめ

LiDAR(ライダー)は、レーザー光を使って対象の表面までの距離を測定する技術で、3Dマップ生成に用いられます。
固定型や空中型など、種類も様々で、建設や都市計画などで広く活用されています。
また、FARO Orbis Mobile Laser ScannerのようなLiDARを利用した製品も多く出ています。
今回、解説した内容を参考にLiDARについて理解を深めましょう。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
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