SLAMとは?機能や用途について解説

【ヤマイチテクノ】大阪・東京・名古屋

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2025/01/29

SLAMとは?機能や用途について解説


 
SLAM(自己位置推定と地図作成の同時実行)は、自律型ロボットやドローン、AR/VRデバイスなどの進化に欠かせない技術です。
本記事では、SLAMの基本的な仕組みや機能、さらに具体的な用途について詳しく解説します。

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SLAMとは

SLAMは「Simultaneous Localization and Mapping」の略で、ロボットやデバイスが自己位置をリアルタイムで推定しながら、周囲の環境の地図を作成する技術を指します。
この技術は、1995年に国際ロボット研究シンポジウムで初めて発表されました。

SLAMの仕組み

SLAMは、地図を作成するために自己位置が必要であり、同時に自己位置を知るために地図が必要という課題を解決する技術です。
この問題を解消するために、LiDARやカメラなどのセンサー技術と高度なアルゴリズムが使用されます。
SLAM技術は以下のプロセスを組み合わせて動作します。

センサーからのデータ取得

SLAMの最初のステップは、周囲の環境データを取得することです。
LiDARやカメラなどの複数のセンサーが使用され、それぞれ異なる役割を果たします。
 
【LiDAR(Light Detection and Ranging)】
レーザー光を発射し、対象物に反射して戻るまでの時間を測定することで、周囲の距離や形状を高精度に把握します。

 
【カメラ】
RGBカメラや深度カメラ(ステレオカメラ)を用いて、視覚情報を取得します。
特に、ビジュアルSLAM(vSLAM)では、カメラ映像のみを用いて環境マッピングを行います。

自己位置推定

SLAMが機能するためには、デバイスが自身の現在位置を正確に知る必要があります。
これを可能にするのが、慣性計測装置(IMU)やセンサー融合技術です。
 
【IMU(Inertial Measurment Unit)】
速度計やジャイロスコープを用いて、デバイスの移動や回転を検出します。
例えば、ドローンやロボットが傾いたり回転したりした場合でも、データを利用して現在位置を補正できます。
 
【センサー融合】
IMUやLiDAR、カメラの情報を統合することで、位置推定の精度を向上させます。

地図作成

自己位置が正しく推定された後、その情報を活用して周囲の環境マッピングを行います。

SLAM技術の主な機能

SLAMには以下の主な機能があります。

【1】自己位置推定

SLAMの最も重要な機能の一つが自己位置推定です。
ロボットやドローン、自動運転車などのデバイスは、リアルタイムで自身の現在位置を把握しながら移動する必要があります。
しかし、GPSが使用できない屋内環境や地下、森林のような場所では、従来の測位方法では正確な位置情報を取得することが困難です。
 
SLAMでは、IMU(慣性計測装置)やLiDAR、カメラなどのセンサーを活用し、移動中の位置変化を計測しながら、自己位置を高精度に推定します。
IMUを活用することで、加速度や角速度のデータから動きの変化を検知し、カメラやLiDARの情報と統合して、誤差を補正しながら現在地を割り出します。
これにより、GPSが使えない環境でも精度の高い自己位置の把握が可能となります。

【2】環境の地図作成

SLAMのもう一つの機能が、周囲の環境をマッピングすることです。
ロボットやデバイスは移動しながらLiDARやカメラを用いて周囲の情報を取得し、それを基に詳細な3Dマップを作成します。
LiDARはレーザー光を照射し、反射して戻るまでの時間を計測することで、距離情報を高精度に取得できます。

【3】障害物回避

SLAMを活用することで、ロボットやドローンは自律的に障害物を回避しながら効率的に移動できます。
取得した環境データを基に、リアルタイムで障害物の位置を特定し、適切な回避経路を計算することで、安全な移動を実現します。

SLAM技術の活用分野

SLAMはさまざまな分野で活用されています。
以下に代表的な用途を挙げます。

ドローンや無人自動車

SLAMはGPSが利用できない環境でも高精度な位置情報を取得できるため、ドローンや自動運転車のナビゲーションシステムに広く活用されています。
ドローンにおいては、森林、鉱山、屋内、地下などGPS信号が届かない環境でも安定した飛行を可能にします。
 
LiDARやカメラを搭載したSLAM対応ドローンは、空中から地形をスキャンし、リアルタイムで3Dマッピングを行いながら飛行経路を決定します。
災害現場の状況把握や、農業分野での作物管理、物流における倉庫内の物資輸送など、さまざまな用途での活用が進んでいます。

建築・エンジニアリング

建築やエンジニアリングの分野では、SLAMを活用することで、建物や土木構造物の3Dマッピングが迅速かつ高精度に行えます。
モバイルスキャナーを用いたSLAM技術は、従来の静的なレーザースキャニングと比べて短時間で広範囲のデータを取得できる点が強みです。

AR/VRアプリケーション

SLAM技術は、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)デバイスにおいて、現実空間を正確に把握し、仮想空間との連携をスムーズに行うために活用されています。
特に、モバイル端末やスマートグラス、VRヘッドセットに搭載されることで、没入感のあるインタラクティブな体験を提供します。

医療分野

医療分野では、手術支援ロボットや自律走行型医療機器にSLAMが活用されています。
例えば、病院内での自律走行ロボットは、SLAMを用いて廊下や病室のマップを作成し、障害物を回避しながら薬品や医療器具を運搬することが可能です。

SLAM技術の未来

SLAM技術は今後も進化し、速度と精度がさらに向上することが期待されています。
また、以下のような新たな分野への応用も広がると考えられます。

スマートシティ開発

都市全体の3Dマッピングを行うことで、交通管理、インフラ整備、防災計画などの分野で活用される可能性があります。
都市計画においては、SLAMを搭載したドローンや自律走行車両を活用し、リアルタイムで都市の地形や建築物のデータを取得し、詳細な3Dマップを作成できます。
このデータを用いることで、都市設計のシミュレーションを行い、新しい道路や建物の配置を最適化することが可能です。
 
例えば、歩行者の動線や交通の流れを分析し、最適な交差点の設計や公共交通機関のルート設定を行うことで、都市の効率的な運営をサポートできます。

災害現場での活用

SLAM技術は、災害現場での迅速な状況把握や救助活動の効率化においても有用です。
地震、津波、洪水、火災などの自然災害が発生した際には、倒壊した建物や障害物によって視界が遮られることが多く、迅速な行動が求められる救助活動の妨げになります。
 
SLAMを活用したドローンや自律走行ロボットは、このような環境でリアルタイムの3Dマッピングを行い、救助作業のサポートを行うことができます。

まとめ

SLAM(自己位置推定と地図作成の同時実行)は、ロボットやドローン、自動運転車などの自律移動システムを支える重要な技術です。
GPSが利用できない環境でも高精度な自己位置推定を行い、リアルタイムで3Dマップを作成することで、安全かつ効率的な移動を可能にします。
 
SLAM技術の進化によって、私たちの生活やビジネスの在り方も変わっていくことでしょう。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
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