リフレクタ計測とは?メリットやリフレクタホルダーの種類を解説

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2023/11/16

リフレクタ計測とは?メリットやリフレクタホルダーの種類を解説

 
リフレクタ計測はレーザートラッカーを用いた計測方法の1つです。
さまざまな環境下で利用できるため、一般的な計測方法として用いられています。
 
この記事では、リフレクタ計測とは何か、特徴やメリット、リフレクタホルダーの種類などについて詳しく解説します。

そもそもレーザートラッカーとは

レーザートラッカーは、三次元座標を取得する測定器です。
本体からリフレクタの中心に向けてレーザーを照射し、反射したレーザーをトラッカーが捉えることでリフレクタの中心位置の座標を取得します。
 
レーザートラッカーは、投光部・受光部が一体になったカメラ、安定性を確保するための三脚、測定対象物に取り付けるリフレクタ、座標データの計算や測定の制御・データ管理を担当する制御用PCで構成されています。

リフレクタ計測とは

リフレクタ計測とは、小さいサイズの球体のリフレクタを測定対象物に接着させ、それに向かってレーザーを照射して返ってきた光の情報から、リフレクタの中心部の座標を取得する計測方法です。

リフレクタを用いることで、非常に精密な位置情報が得られます。
手のひらサイズのコンパクトなデバイスであるため、さまざまな環境や対象物に対して柔軟かつ効果的に使用することが可能です。
トラッカーとリフレクタの連携により、高精度かつ迅速な測定を実現できることから、産業界や研究分野などで広く活用されています。

リフレクタホルダーの特徴

リフレクタ単体では平面以外の箇所の測定が難しいため、リフレクタホルダーを利用する必要があります。
リフレクタホルダーを利用することで、穴の形状や位置、エッジ部分なども測定できます。
 
リフレクタホルダーにはさまざまな種類があります。
0.5インチの小型、特殊な構造のもの、視野角が広い球状タイプなどがあり、用途に応じて選ぶことが重要です。

その他の計測方法

リフレクタ計測の他にも、次のような計測方法があります。

プローブ測定

レーザートラッカーによる測定には、プローブ測定と呼ばれる有接触の手法があります。
この手法では、プローブをレーザートラッカーに接続し、測定したい箇所に直接当てて座標を取得します。

ハンディスキャナ測定

ハンディスキャナ測定は非接触の手法で、対象物をスキャンする際にスキャナを向けます。
スキャナには精度や対象物のサイズ・材質によって異なる種類があり、適切なものを選択することが重要です。
一部のスキャナはロボットに取り付けて自動測定システムとしても活用できるタイプもあります。
この手法は対象物の形状や表面を非常に詳細に捉えることができ、高い精度の測定が可能です。

レーザートラッカーの活用シーン

レーザートラッカーは、大きな測定対象物を測定できる特長があります。
一般的な門型やアーム型のものは大きくても数mの測定範囲であるのに対し、レーザートラッカーは10m以上の測定範囲であることが一般的です。
 
さらに、基準を測定しながら本体を移動させることで、より大きな物体の測定も可能です。
飛行機のように巨大な対象物、大型設備、大型の加工設備における切削品などの測定に用いられています。

レーザートラッカーを導入するメリット

レーザートラッカーを導入することには、次のようなメリットがあります。

大規模・複雑な対象物の高精度測定

レーザートラッカーは、航空機や大型機械部品などの大規模で複雑な対象物の精密な測定が可能です。
リフレクタを対象に接着し、その座標を高精度で取得することで、微細な部位の測定が容易になります。
通常の測定器では難しい精度が求められる場面で効果を発揮します。

広範囲の測定範囲

レーザートラッカーは通常の測定器よりも広範囲の測定が可能です。
10mを超える測定範囲で高い精度を維持し、大きな対象物にわたって均一な座標データを提供します。
これにより、大型構造物全体の状態を効率的に把握できます。

遮蔽物を考慮した測定

レーザートラッカーは、測定中に遮蔽物があってもその影響を受けにくい特長があります。
遮光物がある場合でも、本体を移動させながら基準を測定することで、影響を最小限に抑え、正確な測定が可能です。
これにより、複雑な環境下でも高精度なデータを取得できます。

4連続測定が可能

レーザートラッカーは動く対象物に対しても連続的な測定を行えます。
物体が動く状態で座標を取得でき、変形が生じる場合でも正確な測定が可能です。
これは、製造ラインや動く機械部品などの測定において役立ちます。

まとめ

レーザートラッカーのリフレクタ計測は、レーザートラッカーでの基本となる測定方法です。
原理や活用シーンを把握することで、レーザートラッカーの理解が深まるかと思います。
ヤマイチテクノでは、さまざまなレーザートラッカーをご用意しておりますので、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
ヤマイチテクノは幅広い「3D技術」でお客様のご要望を叶えるお手伝いをいたします。