3Dスキャンを博物館デジタルプロジェクトに活用!そのメリットについて解説

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2023/12/17

3Dスキャンを博物館デジタルプロジェクトに活用!そのメリットについて解説


 
3Dスキャンを導入した博物館デジタルプロジェクトが進んでいます。
博物館デジタルプロジェクトでは、貴重な展示品を高精細なデジタルモデルに変換し、それらにオンラインでアクセス可能とすることにより、世界中の利用者が臨場感ある博物館体験を可能にし学習や文化普及に寄与します。
また、研究者や専門家の研究にも役立っています。
 
今回は、博物館デジタルプロジェクトにおける3Dスキャナーの活用とそのメリットについて解説します。

3Dスキャンを博物館デジタルプロジェクトに活用された背景

3Dスキャンは博物館デジタルプロジェクトでの活用において、物理的な制約を克服し、知識の普及と展示品の仮想アクセスを促進する重要な技術となっています。
 
博物館は歴史や文化を保管し、学習の場を提供するものですが、いくつかの制約があります。
博物館の立地によってはアクセスが難しく、学びたいときに学ぶことができません。
3Dスキャン技術によって仮想博物館が登場し、世界中の人々がオンラインで博物館を訪れ、詳細なデジタルモデルを通じて学び研究できるようになりました。
 
2D写真よりも詳細な情報が提供されるため、学者や愛好家がリアルな博物館体験を楽しめます。

3Dスキャンを博物館デジタルプロジェクトに活用するメリット

3Dスキャンを博物館デジタルプロジェクトに活用することには、次のようなメリットがあります。

高精度

博物館デジタルプロジェクトにおいて3Dスキャンは、デジタルストレージプログラムが2D写真や人間の目よりも精細にキャプチャでき、精密なデータを提供します。
高い精度により、アーティファクトの詳細や歴史的背景がより深く理解できるようになります。

アクセシビリティの向上

3Dスキャンは仮想博物館の訪問を促進し、人々が自宅からアーティファクトを体験できるようにします。
世界中の人々が簡単に博物館を訪れ、詳細なデジタルモデルを通じて学び研究できます。

運搬が不要

3Dスキャンにより、博物館は大規模な3Dモデルデータベースを確立し、実物の運搬が不要になりました。

破損のリスクがない

博物館は自然災害や武力紛争などによる破壊から守られる必要があります。
仮想の博物館であれば、自然災害などによる破壊を心配する必要がありません。
また、3Dスキャンによって損傷を発見し、修復を可能にします。

レプリカ模型の製造

歴史的建造物の修復プロジェクトでは、その建物の精密な模型が必要とされます。
従来の手法では、職人が数ヶ月かけて手作業で模型を制作する必要がありました。
しかし、3Dスキャナーを用いることで、対象物を短時間で高精度にスキャンし、得られた3Dデータを基に3Dプリンターで模型を製造できます。
 
例として、ある博物館では、修復が必要な文化財の模型作成に3Dスキャナーを活用しました。
対象物をスキャンすることで、微細なディテールも含めて正確な3Dモデルを生成します。
このモデルを元に、迅速かつ効率的に修復箇所を可視化したレプリカ模型が製造されました。

文化財のデジタルアーカイブ化

文化財のデジタルアーカイブ化は、3Dデータを蓄積することで文化財の保全や研究の向上に寄与しています。
 
ある歴史的な寺院が3Dスキャナーを使用して本堂や仏像などの重要な文化財をスキャンし、高精細な3Dモデルを生成しました。
これにより、寺院は貴重な文化財を3Dデータベースにアーカイブ化。このデジタルアーカイブは、老朽化や災害から文化財を保護するうえで非常に有益です。
なぜなら、デジタルデータは物理的な変化や損傷から影響を受けず、いつでも元の状態を維持して保存できるためです。
 
このデータを研究者や専門家のためにインターネット上で共有すれば、情報へのアクセスを容易にすることが可能です。
さらに、将来の研究や展示のために文化財のデジタルアーカイブが活用されています。
これにより、文化財が持つ歴史や芸術性がより広く世界に知られ、後世へと継承されるようになります。

3Dスキャンの博物館への利用の事例

「8K文化財プロジェクト」は、NHKと東京国立博物館が共同で進める3Dスキャンの取り組みで、貴重な文化財を最新テクノロジーで3Dモデル化してデジタルアーカイブを作成するものです。
 
プロジェクトのコンセプトは、誰もが知る文化財を新たな鑑賞体験に導くことであり、3Dスキャナーやフォトグラメトリーを活用して通常の鑑賞方法では難しい角度や距離、内面まで8Kで精細に描き出し、幅広い視聴者層に文化財の魅力を伝えることを目指しています。

まとめ

3Dスキャンによる博物館デジタルプロジェクトは、展示品を高精細デジタルモデルに変換し、オンラインでアクセス可能にする画期的な手法です。
物理的な制約を乗り越え、仮想博物館を通じて世界中のユーザーに文化財の鑑賞体験を提供します。
 
また、デジタルアーカイブの導入により、博物館の制約が克服され、知識普及と展示品へのアクセスの促進が可能です。
ヤマイチテクノでは3Dスキャナーの導入を支援しております。
まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
販売・レンタル・計測業務受託

ハードウェア/ソフトウェアの販売から、機材のレンタル、計測業務受託まで
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