複雑な配管がある建物にも対応!3Dレーザースキャナーの活用方法

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2024/03/27

複雑な配管がある建物にも対応!3Dレーザースキャナーの活用方法


 
プラントや船舶などの複雑な配管構造は図面だけでは正確に把握が難しく、改修工事によって図面との一致が失われることもあります。
このような状況下で、十分な把握なしに改修工事を進めると、予期せぬアクシデントや予想以上のコストが発生するリスクがあります。
 
このような問題に対処できるのが3Dレーザースキャナーを使用した構造物調査です。
本記事では、3Dレーザースキャナーによる複雑な配管がある建物への適応と、活用するメリットについて詳しく解説します。

複雑な配管がある建物もアズビルド可が可能

複雑な配管を持つ建物でも、3Dレーザースキャナーによる調査を通じてアズビルドが可能です。
「アズビルド(as-built)」とは、現場の実際の状況をデータとして取り込み、そのデータを基に製作される図面や解析データのことです。
 
アズビルド化された図面は、建造物の実際の状態を正確に把握するのに役立ちます。
これにより、新しい改修工事の計画を効率的に作成することができます。
将来的な建物の管理や保守においても、正確なアズビルドデータは不可欠です。
 
例えば、古い工場の配管システムを更新する場合、3Dレーザースキャナーを使用してアズビルドデータを取得し、それを元に新しい設計や改修を行うことができます。
これにより、施工プロセスがスムーズ化し、コストや時間の節約が実現されます。

複雑な配管がある建物に3Dレーザースキャナーを活用するメリット

複雑な配管がある建物に3Dレーザースキャナーを活用することには、次のようなメリットがあります。

短時間で測量できる

3Dレーザースキャナーによる測量は驚くほど迅速です。
1回の計測にかかる時間は数分で、数十~数百メートルのデータを取得できます。
測量範囲の広さや構造の複雑さによっては、1日から数日で完了することもあります。
従来の方法と比べて、はるかに短時間での測量が可能です。
 
大規模な工場内の設備配置を把握したい場合でも、3Dレーザースキャナーを使用すれば複雑な構造を高速かつ正確にスキャンできます。
これにより、生産ラインの改善や施設の再配置などのプロジェクトが効率的に進行します。

ビジュアライズによりイメージしやすくなる

3Dモデルは、ビジュアライズによって高い可視性を提供します。
2Dの図面よりも直感的に構造を理解でき、現状のイメージを容易に形成できます。
これにより、専門外の人々でも理解しやすく、クライアントに対して説明する際に大きな利点となります。
 
たとえば、建設プロジェクトの設計段階で3Dモデルを使用することで、建物の外観や内部配置をリアルに視覚化できます。
これにより、クライアントはプロジェクトの進行状況や設計コンセプトを容易に理解し、フィードバックを提供することができます。
また、3Dモデルは不明瞭なポイントや設計上の問題を早期に発見し、修正を即座に実施するためにも役立ちます。

配管同士の干渉も容易に確認できる

複雑な構造では、図面だけでは配管同士の干渉が見逃されやすいです。
干渉が現場で発覚すると、作業のタイムロスや計画の遅延を引き起こす可能性があります。
 
工場の配管設計において、3Dレーザースキャナーを活用すると、各パイプのルートを可視化し、配管同士の衝突や干渉を事前に検出できます。
これにより、設計ミスや作業の中断を防ぎ、効率的なプロジェクトの進行を可能にします。

一度の測量で完了する

3Dレーザースキャナーは一度の測量で周辺の全体をスキャンし、細かな情報も見逃しません。
このため、後から細かい構造を調べたい場合でも、再度現場に行かなくてもスキャンしたデータを使用して調査できます。
例えば、建設現場の施工途中で使用する場合、3Dレーザースキャナーを使用して現状の建物や施設をスキャンすれば、将来の設計変更やメンテナンスのために必要な情報を得ることが可能です。

改修・メンテナンスの際も役立つ

3Dレーザースキャナーで解析されたデータは、将来の改修やメンテナンス作業にも役立ちます。
例えば、次回の改修時には、今回取得したアズビルド化された解析データを活用して、3DCADによるシミュレーションや設計をスムーズに行うことができます。
これにより、改修計画の立案や実行段階でのミスを減らし、作業効率を向上させることが可能です。

まとめ

3Dレーザースキャナーは、様々な利点を持ち、建築物や構造物の調査や管理に革新をもたらしています。
配管の干渉を容易に確認できるうえに、一度の測量で周辺の情報を完全に収集し、後の調査や改修作業にも活用できます。
ヤマイチテクノでは、分野や対象物の性質などに応じて適切な3Dレーザースキャナーをご案内しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

1989年入社以来、長年のCADシステムの営業経験を活かし現在3Dレーザースキャナーを中心に営業展開。東日本を担当する。

3Dレーザースキャナーの
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